wanokuni every
ようやく秋が訪れました。みなさん無事、残暑までもが酷暑だった夏を乗り切れましたでしょうか。私はというと、万全な体調で過ごせたとは言えない夏でした。その前から喉を痛めたりして、スケジュール詰め込み過ぎの自分を省みたり。それでも習慣で、完璧を期して3週間に1度はサロンに行って、カットとカラーをして。人前に出ることも多いですし、おしゃれでいたいとは思います。でも、心身ともに健やかであることは何をするにも大前提です。「もう少しゆったりしたら?」自分の内側から聞こえていました。そんななかで、中島ちかさんに久しぶりにお会いする機会がありました。
ちかさんはオーガニックヘナ専門の美容室「 Colorier(コロリエ)」のオーナー兼ヘアスタイリストさんです。私はこれまでヘナのカラーは仕事では体験していますが、プライベートではヘナに移行できずにおりました。ヘナが頭皮や髪に優れたものと知りつつ、「私が欲する髪色は難しい」と思い込んでいたからです。とはいえ体調がいまひとつだったら、頭皮の状態も良いわけがありません。というわけで気持ちを切り替えて、最近はColorier(コロリエ )でヘナカラーをしています。取材を兼ねて訪れたのは、前回からは3週間が経過。3回目のヘナカラーでした。(吉川千明)
Profile
オーガニックヘナの美容室 Colorier(コロリエ )
代表取締役 中島ちかさん
1981年生まれ。2014年オーガニックヘナの美容室「Colorier(コロリエ)」を東京・代官山にオープン。現在はほかに、表参道店・横浜元町店・福岡小倉店・2席だけのColorier Spa(コロリエ スパ)を経営。2017年にはヘナオリジナルブランド「Lico henna(リコヘナ)」を立ち上げ、新鮮で高品質なヘナを提供。最新の知見を交えたセミナーやワークショップも開催。一般社団法人ホリスティック美容師協会代表理事。
ヘナは施術の回数を重ねるほどに、秘めた魅力がわかっていく植物
中島さん:
いよいよ3回目ですね。ヘナは1回で判断せず、3回は続けてほしいというのが私たちの思いなので、お越しいただけて嬉しいです。
吉川:
厳しいですからね、私(笑)。まずカラーについては、評判がすごく良くて。今までのカラーとは違うといっても微差。それにヘナカラーだけでこのツヤとコシ。根本の立ち上がりがいいので3週間では伸びた白髪もさほど目立ちませんね。頭皮に無理をさせていない安心感もあるし。施術中の体も心も緩まるリラックス感覚は、ヘナのアロマ効果なのかしら。ゆったりした気分で今の私のビューティーが叶えられている気がします。ありがとう。始めて良かったと思っています。でも、だからといって、十把一絡げにして「ヘナはいいですよ、みなさん」とは言えません。なぜなら世の中には、まだまだ「うーんこれは」というヘナがあるからです。
↑立ち上がりふっくら。ほどよくボリュームも出て、ツヤも出て、これぞヘナマジック。
中島さん:
そうですね。ヘアカラーに使われるヘナは、ヘナの葉を摘み取って乾燥させ、粉砕したもの。質の良いヘナは若葉のみを使用しています。ヘナの産地はインドが盛んですが、なかには枝や葉も一緒に粉砕されていたり、砂が混ざっていたり、他の植物を混ぜてかさ増しされていたり。本当にピンキリで、日本のピンキリどころではありません。私自身、ヘナサロンをオープンするにあたり、そこが一番の懸念事項でした。
吉川:
1990年代の後半にヘナが流行ったことがあったけど、品質の悪いヘナが出回りすぎて、ヘナ本来の良さが浸透する前に終わってしまいました。時が流れ、最近は沖縄で栽培されているヘナを使った商品も出ていますね。
中島さん:
ヘナが好んで育つ環境は、冬でも気温が15℃を下回らない乾燥地帯。当時はインドで栽培されたものしか流通されていませんでしたので、オープンにあたりインドに行ってヘナの畑と工場をじっくり視察し、きめ細かな生産工程からここなら任せられると確信に至った工場と契約しています。ヘナの一大産地、ソジャットの村長さんの管轄下にあり、先進国の考えを持った方々が率いるヘナ専用工場です。サロンで使っているのは完全自然栽培のオーガニックヘナです。オリジナルで作ってもらっています。
吉川:
ちゃんとインドにも出向いているのですね。最近は昔ほどのまがいものは見なくなりましたが、天然ヘナに化学染料を加えたケミカルヘナは存在しますね。「少しぐらいの薬品は問題ない」という考え方の人もいるので、これはこれでありなのかもしれませんが。私は、最初から混ぜてしまうのは嫌ですけどね。髪や頭皮への優しさは圧倒的に天然ヘナ。ヘナはアレルギーになる確率が相当低い植物ですし。ケミカルカラーを続けてきた私が言うのもなんですが。
インディゴやハーブパウダーとの調合で広がるカラーバリエとコンディションUP
吉川:
↑カラーリングの時間は40分ほど。均一で粒子が細かいヘナほど、髪の毛のタンパク質への結合が速やかになります。写真はシャンプーの前のトナー作業。空気酸化させるマッサージをしながら、定着をよりよくするためにインディゴをすり込んでいるところ。
脱!白髪や薄毛のお悩み。 目指すはつやつやの三毛猫ヘア
吉川:
70点で帰るんですね。どう着地するのか楽しみです。今までは120点にしてほしいくらいの絶対主義者なところがあったけれど、年齢と和合させたくなった今の自分にヘナはすごく合っている気がします。良い髪が生えてきますように〜。
中島さん:
頭皮環境は絶対により良くなります。髪の悩みは年齢が上がるほど掛け算で増えていくのに、ヘナは改善されていく。ヘナは頭皮の毛細血管から血液神経に作用し、老廃物を促します。柔らかくなった頭皮にとってヘナやハーブは有機肥料のようなものでもあり、それを塗り込むわけですから、当然と言えば当然なんです。男性の薄毛のお悩みにも、ヘナをおすすめしたいですね。
吉川:
それは楽しみだし、感性が豊かで器用な日本人はヘナカラーの先進国になれるはず。美容師さんにもっとヘナのこと知ってほしいですね。もうヘナは前向きに選択する時代。この記事を読んでくださったサロンワーカーのみなさん、コロリエでは業務用のヘナの販売やプロに向けたセミナーも行っていますので、チェックしてみてくださいね。日本は高齢化社会が始まっていますから、潜在ニーズはとても高いと思います。ヘナ専門店でなくても「ヘナメニューもあります」という美容室が増えていったらいいですね。
中島さん:
広報まで、ありがとうございます。今回、吉川さんにご紹介いただいて、スズショウ・アンナさんにヘナを深く関心を持っていただけたことも、大変嬉しかったです。さらに「より掘り下げた内容で」ということで、ヘナについてのあれこれをサイト内でご紹介させていただくことになりました。そちらもどうぞよろしくお願いいたします。
吉川:
私も熟読させてもらいますね。楽しみにしています。
Profile
美容家・オーガニックスペシャリスト
吉川 千明(よしかわ ちあき)
広く深い知識と豊富な経験を生かし、美容、食、漢方、女性医療など、ナチュラルで美しいライフスタイルを様々な角度から提案。ナチュラルビューティーの第一人者として活躍の場はコスメのプロデュース、サロンのコンサルティング、講演など多岐に渡ります。NPO法人「更年期と加齢のヘルスケア」認定メノポーズカウンセラーNPO法人 女性医療ネットワーク認定「女性の健康総合アドバイザー」CIDESCO インターナショナル国際認定エステティシャン&アロマセラピスト日本アロマ環境協会認定 アロマテラピーインストラクター日本オイル美容協会JOBAオイルソムリエ
(2024. 10.1 文/野村始子 撮影/廣江雅美 写真提供/Colorier(コロリエ))
Colorier(コロリエ )さんの公式サイト(コチラをクリック)
オリジナルブランド「Lico henna(リコヘナ)」商品購入ページ(コチラをクリック)
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